社内や職場、学校などで問題になる人間関係。
人間関係が上手くいっていないと、悩みやストレスが溜まりますよね。
ある転職サイトが行った「転職理由の本音」アンケートによると「人間関係が悪かった」が転職理由の第1位だそうです。
人間関係が理由で退職や転職をして環境をリセットしたとしても、次の職場で上手くいくかは分かりません。
なぜ人間関係が悪くなるのか、悩みやストレスを減らすにはどうしたら良いのか。
ポイント
・人間関係が悪くなる理由
・人間関係の考え方「262の法則」
・人間関係のストレス対策方法
この3つに沿って、「262の法則」による人間関係のストレス対策方法を紹介しようと思います。
社内や職場での心の負荷を減らし、毎日の仕事を少しでも楽にしましょう。
人間関係が悪くなる理由
人間関係が上手くいかない理由。
細かく見れば様々ですが、根本的には価値観の違いによる「相性」です。
人は各々が違った価値観を持っています。全員が完全に同じという事はありません。
経験やスキルを優先する社会。
同じ価値観の人だけで組織(会社)を構成するのは現実的に難しいでしょう。
そのため、どんな組織(会社)や集団でも少なからず価値観の違いによる心の摩擦はあります。
人間関係の考え方 「262の法則」
たしかに身も蓋もないですが、ストレスを緩和する方法・対策があります。
それが「262の法則」です。
「262の法則」
262の法則とは、組織や一定数の集団は2:6:2の割合に分布されるという法則。
「働きアリの法則」とも呼ばれ、働きアリの生態がもとになっている法則です。
マネジメントや人間関係の法則として知られています。
働きアリの法則
・全体の8割の食糧は、良く働く2割が調達している。
・普通に働いてるアリは6割。
・残り2割のアリはずっとサボっている。
・2割のアリを間引いても、残りのアリは同じ2:6:2の割合で働く。
こういった働きアリの法則を、組織や集団といった人間関係に当てはめてた考え方が「262の法則」です。
人間関係の場合、簡単に説明すると以下の3つに分かれます。
2:6:2の法則(人間関係)
・2割の人は自分に対し、好感を持っている
・6割の人は自分に対し、特になんとも思っていない
・2割の人は自分に対し、嫌悪感を持っている
簡単にまとめると、「関係が悪い人間は全体の2割で、残りの8割は問題ない」ということになります。
「パレートの法則」
「パレートの法則」とは「262の法則」の基となった法則。
イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが発見した法則です。
経済において「全体の大部分は構成する全体のうち、一部の要素(20%)が生み出しているとした法則」です。
「80:20の法則」、「ばらつきの法則」ともいわれたりします。
「パレートの法則」の例を挙げると、
パレートの法則(例)
・売上の8割は、全従業員のうち2割の従業員が生み出している。
・設備故障の8割は、全部品のうち2割の部品に原因がある。
・仕事の成果の8割は、全作業時間の2割の時間で生み出している。
など。
こちらも、人間関係や経済、ビジネスでの考え方として使われます。
人間関係のストレス対策方法
「2割」の考え方、関わり方を考える
2割の関係が悪い人より、残りの8割と接する時間の比率を増やせば「人間関係のストレス」緩和になります。
自分にあった環境というのが理想ですが、なかなか理想通りにはいきませんよね。
そこで、「262の法則」を基に俯瞰で考えてみましょう。
2割の人は自分に好感をもっているので、ストレスになることは少ないです。
6割の人も自分に対し特になんとも思っていないので、大きなストレスの要因になる要素はほぼありません。
「好感がある2割」「特になんとも思っていない6割」。
合計8割の人は、人間関係によるストレスがほぼ皆無といえます。
問題は残りの「嫌悪感を持っている2割」。
その「悪い2割」を残りの8割へ変えるのは難しいです。
自分もしくは相手の価値観を変えることは、人生観が変わるような大きな出来事でもない限り無理だと思います。
目的は「人間関係を良くすること」ではなく「人間関係によるストレスを減らすこと」と考えてみましょう。
そう考えると、無理に好感をもってもらうよう努めるより、どうにもならない2割の人と極力関わらずに一定の距離をとることがベスト。
特にHSP(非常に感受性が強く敏感な気質もった人)の方などは、無理に良い関係を築こうとすると過度なストレスになり体調を崩す恐れもあるので、避けた方が自身のためです。
仕事上どうしても関わらなければならない人も多いと思いますが、その人と関わる以外の時間を残りの8割に使いましょう。
関係が悪い2割の人を否定するのではなく、極力関わらないことで「特になんとも思っていない6割」に近い関係になれる可能性もあります。
「343の法則」とは
262の法則と同じようなもので、「343の法則」というのもあります。
内容としてはどちらも同じようなもので大きな違いはありません。
3割の好感がある人、4割のどちらでもない人、残り3割は合わない人。といったところ。
どちらかというと262の法則は仕事の能力的な割合を例える時、343の法則は関心の割合に使われる印象がありますが、 基本的にはどちらも同じです。
人間関係でいえば「2~3割は合わない人がいるもの」と捉えておけばOK。
262の法則も343の法則もデータとして確実というものではなく、絶対的な法則ではないです。
どちらが正しい、間違っている、ということはありません。
踏まえた上で、敢えていうのであれば「どちらも正しい」です。
(備考)「インサイドアウト」の考え方
ビジネス書として有名な「7つの習慣」(著:スティーブン・R・コヴィー)の中の第一部、原則に「インサイドアウト」という考え方があります。
「インサイドアウト」とは「先に自分の内面(インサイド)から変えることで、周り(アウトサイド)を変える」というもの。
言い換えれば「周りに求めるより、自分から行動する」ともいえます。
「関係を良くするために、何かしよう」というのは良い事だと思いますが、「距離を置く」というのも行動の一つです。
相手によっては「あまり人と話したくない」という人もいます。
無理に関わることは相手にとってもストレスになるでしょう。
価値観は各々違うことを理解して行動するのが、ストレスを減らすコツかもしれません。
まとめ
「人間関係」はどんな場面においてもつきまとう問題で、明確な正解はないものだと思います。
答えに悩む間もストレスとなり、溜まっていきます。
答えがないのであれば、色んな情報を基に「自分で答えを作る」のがストレス緩和の対策としてベストではないかと思います。
この記事が、少しでも人間関係で悩んでいる人の気持ちを楽にできたら幸いです。
以上です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。